世界のラグビー界の勢力図に地殻変動が起きそうな空気が漂う
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南太平洋の島国の奮闘
ワールドカップ(W杯)フランス大会で光るのが南太平洋の島国の奮闘だ。最高峰リーグでの経験や代表資格の制度変更を追い風に「アイランダー」(南太平洋の島国の人々)と称される彼らの自由奔放なプレースタイルの脅威が増している。
フィジー代表の活躍
フィジーが22―15とリードを保ったまま試合終了を迎えると、大歓声と拍手で盛り上がった。知将エディー・ジョーンズ監督が率いる優勝2回の「ワラビーズ」を封じた。奪ったトライは一つながら、相手を惑わせ規律を乱し5本のペナルティーゴール(PG)を成功。ワイセア・ナヤザレブ主将は試合後「今日の努力を誇りに思う。我々は歴史を作った」と胸を張った。
サモア代表の台頭
サモアもフィジー同様にSRの経験が代表強化に直結する。代表選手を中心に構成された「モアナ・パシフィカ」が22年からSRに参戦し、日常的に高いレベルで試合を行う環境に身を投じてきた。国際統括団体ワールドラグビーが22年1月から適用した制度変更の恩恵も受ける。
制度変更の影響
国際統括団体ワールドラグビーが制度変更を適用。代表資格の規約が緩和され、選手は1度だけ、本人か両親か祖父母が生まれた国・地域の代表に変更できるようになった。
警戒が必要な状況
フランスの地で勢いづくアイランダーたち。その脅威をはね返すために、日本も最大級の警戒が必要だ。