目次

1. 背景
2. 岡田彰布監督のマネジメント力

例年、優勝争い止まりだった阪神が達成した悲願。その土壌を築き上げてきたのは、15年にあった球団方針の「大転換」だった。

02年に故星野仙一監督を招へいし、広島からフリーエージェント（FA）宣言した金本知憲選手を獲得するなど大型補強を実行した阪神は、03年に18年ぶりにリーグ優勝。岡田彰布監督が率いて2年目だった05年も制した。

岡田彰布監督のマネジメント力

その後も、14年にクライマックスシリーズを勝ち抜いて日本シリーズに出場するなど、前回優勝後の06年から10年間で7回、Aクラス（リーグ3位以内）に入っている。米大リーグから移籍した福留孝介さんら「FA組」はチームを精神的に支え、外国人選手は度々タイトルを獲得。補強面で「失敗した」とは言い切れなかった。

だが、優勝には届かなかった。9月上旬まで首位に立ちながら3位に終わった15年、当時の坂井信也オーナーから号令がかかった。「チームを壊して…」